「徹底比較」と銘打ったブログ記事は世の中に多数ありますが、ユーザーにとって真に役立つ比較をしている記事はそのなかでもほんの一握りです。
ユーザビリティの高い比較記事とは、ただ情報を多く羅列したものではありません。
本記事で、アフィリエイトにも役立つ比較記事の書き方を紹介します。
比較記事の書き方1:比較対象を複数用意する
比較記事というからには、比較する対象が無ければ進行はできません。
よってはじめに、比較対象を用意するところからはじまります。
ここでのポイントは、比較対象は全て同列のものにするということです。
たとえばネット回線の場合、NURO光とソフトバンク光を比較するのは正しいことですが、NURO光とポケットWi-Fiを比較するのは間違っています。
ポケットWi-Fiならば固定のネット回線と比較して、「固定と持ち運びどちらが優れているか」をまず比較すべきです。
とはいえ、ネット回線について知識がないユーザーが「ポケットWi-Fiとドコモ光どっちがよいの?」と検索することも確かにあります。
ただ正確な比較対象になり得ないことは確かなので、ユーザーニーズが関わっていない限りは同列のものとの比較を行うことを大原則としましょう。
ただ多ければ良いものでもない
一点注意すべきは、あれもこれもと比較対象をやたら増やしてしまうことです。
たしかに比較対象が100個の記事と5個の記事では、1/100の結論を知れる前者の方が優れているようにも感じます。
ただここで一度立ち返るべきは、比較記事に訪れたユーザーは「手っ取り早くおすすめを知りたくて記事を見ている」という点です。
つまりユーザーとしてはダラダラ100個を比較するよりも、ある程度最初に対象を絞った簡潔に理解できる記事の方が好まれます。
もちろん、実際に100個を比較したのならそれを隠す必要もないのですが、100個分の情報をそのまま載せるとユーザビリティは逆に低下するでしょう。
筆者が書きたい情報=ユーザーが知りたい情報とはならないことを頭に置き、情報は厳選して掲載すべきです。
比較記事の書き方2 :どこを比較するか整理する
比較対象を選定したら、対象物のどこを比較するのかを整理しましょう。
突き詰めるとユーザーはコストパフォーマンス、つまり費用対効果の高さを知りたがっている傾向が強いです。
たとえば化粧品を求めるユーザーは自分に合うものは大前提として、そのなかでも安くて効果が高いものを求めています。
契約期間が決められていたり、利用者層が多少ズレていたりしても、それらは価格と効果に比べたら些細な要素でしかないのです。
よって最低でも価格と効果については分かりやすく正確に記載し、裏付けとして口コミ・評判などの補足情報を記載するとよいでしょう。
以下早見表にて、商品サービスごとに多く比較される要素を紹介します。
種別 | 比較する要素 |
---|---|
全ての商品 ・サービス |
・価格 ・効果、効能 ・口コミ評判 |
化粧品 | ・内容量 ・成分 ・利用者層 ・契約期間、保証期間 |
食品 | ・内容量 ・原材料 ・食感 ・栄養価 |
店舗 | ・サポート内容と範囲 ・立地やアクセス ・営業時間や定休日 |
比較記事の書き方3:比較表を作成する
1個目2個目と順々に紹介していくよりも、一覧表として比較されている方がパッと見て簡単に比較できます。
ユーザーの情報の理解度を高めるために比較一覧表を作成しましょう。
イメージとしては、以下のようなものです。
商品名 | 価格 | 効果 |
---|---|---|
商品A | 1,000円 | ◯ |
商品B | 600円 | × |
商品C | 1,200円 | △ |
注意点としては何を表に盛り込むかです。横の距離が伸びると改行され、結果として縦の距離が長くなります。
スマホでネットを見る層が多くなってきた昨今、ユーザーの負担を減らすためにも縦スクロールの手間はできるだけ少なくした方がよいでしょう。
よって比較表に記載する情報は最低限のものとし、その他の補足情報を1個目2個目と個別で記載するようにしてください。
比較表を先に持ってくるか後に持ってくるかで理解の仕方が変わる
個別で紹介する項目より一覧表を先に配置するか後に配置するかで、ユーザーの理解の仕方がガラッと変わります。
たとえば表が先にある場合だと、ユーザーは結論を最速で知ることができるので、とにかく早く答えを知りたいという方の満足度を高められるでしょう。
一方、後に表を持ってくればしっかりと知識を得てから結論を知りたいというユーザーの満足度が高いです。
どちらが正解ということはないので、比較する商品・サービスごとの検索ユーザーがどちらの傾向にあるかを検討して、順番を決めてもよいでしょう。
比較記事の書き方4:独自の視点・持論を踏まえて解説する
比較記事を見るユーザーは、自分以外の視点や知識をもって導かれた答えを知りたがっています。
そのためただ情報を羅列するのではなく、独自の視点や持論・経験など、深い知識をもって比較された記事を好むのです。
ただ情報を羅列して並べるだけなら商品ごとの公式サイトを見ます。
専門的な目線で厳選された商品(サービス)を手っ取り早く知れるからこそ、比較記事には価値があると覚えておきましょう。
比較記事の書き方5:結論を明確にする
最後に、結論を明確にすることを忘れてはいけません。
もちろん「コレが一番おすすめ」と無理やりひとつに絞る必要はありませんが、せめて「Aの人にはコレ、Bの人にはコレ」と指標を定めて終わるようにしましょう。
たとえば10個の商品(サービス)を比較して、結論を出さずに終わったとします。
するとどれだけ記事の内容が専門的でも、ユーザーからしたら「結局どれがいいの?」と分からないため、結果として何も選ばずに離脱してしまう可能性が高くなるのです。
この選べない現象には、「選択のパラドックス」という心理学が関係しています。
選択肢を多くし過ぎると選択することに対して無気力になるため、それを防ぐために比較して選択肢を絞るのです。
ユーザーが自分の記事で選択のパラドックスに陥らないように注意しましょう。
比較記事作成における3つの注意点
比較記事を作成する際は、以下より紹介する3点に注意して行いましょう。
比較対象がズレている
まず、比較対象がズレないように注意しましょう。
上述した同列であることはもちろん、的外れな比較をしないようにしてください。
たとえばエアコンの場合、比較するならAのエアコンとBのエアコンであって、Aのエアコンとエアコンをつけない場合ではありません。
比較対象が変だと記事の質に関わるため、ここはとくに注意すべき部分です。
単純に分かりづらい
比較記事で致命的なのが、単純に分かりづらいことです。
- 比較対象が多すぎる
- ユーザー目線を無視した専門知識が多い
- 表の作り方が変
- 結論が明確にされていない
上記のような理由で、記事が分かりづらくならないよう注意しましょう。
コタツ記事にならないように
比較記事で最も好まれるのは、専門的な知識をもってして厳選された記事です。
そのため、調査や体験をしていない大したことない情報をまとめた記事、いわゆるコタツ記事にならないように注意しましょう。
専門的な知識や豊富な経験があったとしても、書き方によってはコタツ記事に見えてしまうこともあるため、ユーザー目線でペラペラな記事に見えていないか逐一チェックするようにしましょう。
【まとめ】ユーザーは答えを求めて検索している
検索エンジンで検索するユーザーは、どんなものであれ答え(知識)を求めています。
よって比較して満足するのではなく、比較した結果まで書くことが大切です。
ユーザー目線に立って満足できる比較記事を作成することを心掛けましょう。