建設業といえば職人、職人といえばHIPHOPですね！…強引でした。
本記事では元職人であり日本のHIPHOPをこよなく愛する筆者が、職人に聴いてほしい日本語ラップを5つ紹介します。
聴くと仕事が頑張れるであろう名曲ばかりなので、気が向いたらぜひ再生していってください。
ZORN｜My life
まず真っ先におすすめしたい一曲が、【葛飾のリヴァイ兵長】ことZORNのMy lifeです。
ZORNが持つ、切れ味鋭いリリックのなかに家庭的なワードを散りばめてそれを見事なライムで繋げるスキル。My lifeはその筆舌に尽くし難い高等技術を、じっくりゆったり楽しめる一曲です。
ZORN自身、ラッパーである傍らで塗装工としても働いているため、リリックで表現される描写は職人のリアルを感じることができます。
同じ現場で同じ作業…そんなルーティンが嫌になった人はMy lifeを聴くことで、平々凡々な繰り返しの毎日を頑張る気力が湧いてくるでしょう。
・冬は寒い 夏は暑い それでも夕焼けが素晴らしい
地味で泥臭い毎日 実家で野菜貰う帰り道
SHINGO☆西成｜職人
大阪西成のラッパーといえば、多くの人が名前をあげるのがSHINGO☆西成ですね。
そのSHINGO☆西成が、三重県にある株式会社セイワ工業と制作したのが、この職人という一曲です。
溶接工にフォーカスした内容ではあるものの、短納期でも正確さを求められること、工具名や専門用語などをバンバン出したリリックは、形態問わず「職人」と呼ばれる職業に就いている人全員に響くでしょう。
職人としての仕事に自信がなくなったとき、とくに聴いてほしいです。何事も【ガンガン楽しめば最高】です。
・世の中はほとんど 溶接とボルトで出来てる
・職人を大切にする国は滅びない
NORIKIYO｜EZ BIZ 〜職人急募〜
神奈川県相模原、【急行停まらねえ小っちぇ駅】から今や業界で知らない人はいないほど有名になったNORIKIYO。
そのNORIKIYOが2011年にリリースしたアルバム、『メランコリック現代』に収録されているEZ BIZ 〜職人急募〜も、職人に聴いてもらいたい一曲です。
EZ BIZ 〜職人急募〜は、ここまで紹介した2曲とは少し異なります。この曲はテンポがよく荒々しさを感じるため、オラオラと気合を入れたいときにおすすめです。
職人を匂わせるリリックは量こそ少ないものの、要所要所で出てくるので聴いてみてください。
・現場片付けるちゃっちゃちゃっちゃ 金ならねぇけど買うぜ反感
輪入道｜働く男 feat NOuTY
ラッパー輪入道が、同じレーベルに属する後輩であるNOuTYと制作した働く男。
輪入道は他の楽曲においても、重みのあるリアルなリリックが特徴的なラッパーです。働く男も全体通してリリシズムを感じる一曲になっています。
職人として当たり前の日々、当たり前の幸せ、当たり前の苦悩が表現されていますが、改めて聴くことで【俺はやる 必ず】と意志を持ち直せるでしょう。
…余談ですが、グッときたリリックが多すぎてかなり迷いました。悩んだ末、選んだのは曲の一番最後に登場する部分です。
・現場は輝く所 俺ら働く男
ZORN｜Life Story feat. ILL-BOSSTINO
またもやZORNですが、ZORNの日常系ラップはどれも良すぎて候補から外せません。
泣く泣く2つに絞り、My lifeと併せて紹介したいと思ったのが、THA BLUE HERBのILL-BOSSTINOと組んだ楽曲Life Storyです。
とくにイントロ後すぐの『俺は今日も作業着 タバコと缶コーヒー 日々はパターン通りただの一般庶民』というリリック…My lifeの世界観とすごくマッチしていると感じました。
またLife Story単体で聴いても、1小節ごとに固い韻を踏んでいくのがとても耳障りがよく、リピートしてしまうこと間違いなし。
ジワジワとやる気を出したいときにピッタリの一曲です。自己を確立して【わざわざ格下をみないでしょ】と、前と上だけを見れるようになります。
・嘘のない言葉 お前を後押し
武道館の翌朝も俺は作業着
HIPHOP聴いてノリよく安全に作業を
職人にオススメのHIPHOP、いかがでしたか？
ここまで読んでくれた人は、かなりHIPHOPが好きな人かと思います。
そんな人は文中の【】で囲んでいる部分が、そのラッパーの紹介している曲とはまた別の曲のリリックであることも、きっとお見通しでしょう。
もし気付かなかったという人は、ラッパー名と共にぜひ調べてみてください。
