職人のイメージは「頑固で乱暴」?建設業に対する世間一般のイメージまとめ!

職人のイメージは「頑固で乱暴」?建設業に対する世間一般のイメージまとめ! 職人コラム
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建設現場の職人はキツい・汚い・危険の三拍子が揃った、俗に言う3Kと呼ばれる仕事です。

そういった部分も関係しているためか、職人に対して良くないイメージを持っている人も多くいます。

筆者は元職人ですが、現役時代に知り合う人達の多くは職人に対して偏見ともいえるイメージを持っていました。そういった人と触れ合う度に、職人のイメージの悪さを痛感したものです。

本記事では元職人の立場から、世間一般の方が抱く職人のイメージや、工事現場での仕事に対するイメージなど詳しく解説します。

建設業の職人に対する世間一般のイメージTOP5

建設業の職人に対する世間一般のイメージTOP5

  • 頑固
  • うるさい
  • 怖い人が多い
  • 偉そう・横柄
  • 男らしい

上記は筆者が職人時代、一般の方からよく言われた「職人に対するイメージ」です。

それぞれについて詳しくみていきましょう。

頑固な「職人気質」

まず職人といえばこだわりが強く、頑固であるというイメージを持っている人が多いです。

こだわりが強いことを指す「職人気質」という言葉があるように、職人=妥協できない気難しい人という認識は、世間一般的にも浸透しているでしょう。

実際に職人にはこだわりが強い人が多く、なかには決まったルーティンで決まったものしか食べないという、私生活において強いこだわりを持っている人もいます。

多くの職人が良くも悪くも頑固であるため、このイメージは間違っていません。

声が大きくうるさい

職人=工事現場で怒鳴っている、もしくは大声でうるさいというイメージを持っている人もいます。

また職人自身が大声を出さずとも、工事現場からの騒音によって「そこで働いている人達もうるさい」などと、混ぜこぜに考えられているケースもあります。

たしかに建設業には、ある程度の騒音が付き物です。また職人自体にも、声が大きい人は多い傾向にあります。

業務上やむを得ない騒音・大声があるというのも事実ですので、職人(建設業)はうるさいというイメージも、あながち間違いではありません。

アウトローな人が多くて怖い

職人にはヤンキーを初めとしたアウトローと呼ばれる人が多く、怖い人ばかりいるというイメージも多く持たれています。

そしてこのイメージも正直、間違いではありません。

実際に一般企業と比較して、そういった人が集まりやすい傾向にあります。その理由は、職人という仕事に就くための敷居の低さです。

建設業の職人になるためには、学歴や資格を必要としません。また学力チェックや人格テストなども無いため、「誰でも始められる職業」だといえます。

そういった理由から、後暗い過去を持つ人や現在進行形でグレている人などが、比較的集まりやすいのです。

元職人Y
元職人Y
もちろん、職人として大成するためには日々汗を流しながらしっかりと勉強し、真面目に仕事に取り組む必要があります。よって始められるのが容易だとしても、働き続けることは難しい仕事です。

横柄で偉そうにしている

職人はお店などで偉そうにしている…といったイメージもあります。

とても不名誉なイメージですが、原因はここまで解説した「声が大きい」「怖い」といったイメージによるものです。

実際に多くの職人の声は比較的大きく通りやすいため、公共の場などでいつものトーンで話してしまうと悪目立ちして、不遜な態度だと思われることがあります。

そこにパッと見が怖いというのも相まって、「なんか偉そうだな…」というイメージを持たれてしまうのです。

元職人Y
元職人Y
筆者は誰にでも腰が低いので、こういったイメージを持っていた人たちからはすごく驚かれましたね…

実際に、職業コンプレックスからか偉そうにしている人も確かにいますが、職人だからというわけでなく「その人次第」といったところです。

良くいえば大胆で男らしい、悪くいえば大雑把

力仕事でいわゆるガテン系といわれる職業なだけあって、職人に対して男らしいというイメージを持つ人もいます。

ただ悪くいえば大雑把ともとれるため、他人に対して少し細かいことを言うと「意外に神経質だね」なんて言われることもしばしば。

またこの大雑把というイメージですが、職人はミリ単位での仕事をしているため、実際のところ大雑把では仕事が務まりません。世間一般の大雑把というイメージに反して、細部までこだわりが強い人が多いのです。

よって前述のとおり、細かい面を見せると先入観もあって、必要以上に面倒な人と思われることも多々あります。

元職人Y
元職人Y
ある程度の豪快さは「男らしい」、行き過ぎると「大雑把」となるのでしょう。そして個人的には大雑把な人は、職人には向いていないと思います

職人という仕事に対してのイメージTOP5

職人という仕事に対してのイメージTOP5

ここまで、職人をしている人間に対するイメージを紹介しました。一方で、「職人という職業」に対して世間一般の人が抱くイメージには、以下の5つがあります。

  • キツい・汚い・危険の3K
  • 暑さや寒さ、悪天候が辛い
  • 上下関係に厳しい
  • 怒鳴ったり手を出したりする
  • 休みが少ない割に稼げない

それぞれについて詳しくみていきましょう。

やっぱりキツい・汚い・危険な仕事

建設現場の職人といえば、キツい・汚い・危険の三拍子が揃った3Kと呼ばれる仕事というイメージが強いです。

実際に炎天下や高所での作業などがあるため、職人=3Kというのは間違ったイメージではありません。

ただ近年は便利で安全な道具も多くなりましたし、現場詰所にシャワー室が備え付けられるなど、衛生面において充実してきました。

よって今後、現場の職人から3Kというイメージが払拭される日は遠くないかもしれません。

暑い夏と寒い冬、雨の日の作業が辛い

現場仕事は天気や季節の影響をダイレクトに受けるため、辛い仕事だというイメージもあります。

そして、このイメージに関しては完全に正しいといえます。

現場では安全策として、長袖長ズボンが義務付けられています。よって夏場も肌を露出できず、ダラダラと汗を垂れ流すしかありません。

実際に筆者が働いていた頃、「先日、日陰に置いていた温度計が40度を超えていました」なんて話を、毎日のように朝礼で聞いていました。

逆に冬はどれだけ厚着をしても寒く、手足の感覚が無くなるなんてことも多いです。鉄板に囲まれた建設現場は冷凍庫並みに凍える環境であるため、シャレにならない寒さのなかで働いていたことを覚えています。

元職人Y
元職人Y
当時は現場仕事で鍛えられたため、私生活で寒い・暑いを感じませんでした。夏場でも半袖短パンなら、汗を一滴もかかなかったほど。それほどまでにハードな環境だったのです…

さらにそこに雨なんて降ったら、もうたまったものじゃありません。

とくに雨のせいで電動工具が使えなかったり壊れたりすると、効率が悪く生産性も大きく損なわれます。

この季節・天気の問題は、今後も建設業に付きまとうことでしょう。

上下関係に厳しい

建設業では親方や子方、アニキや弟子など一般企業の「上司」「部下」とはまた違った呼称の上下関係があります。

関係性としては大差ないのですが、職人における親方子方の場合は生活の面倒を見たり送り迎えをしたりと、距離感の近さが特徴的です。

親密な良い関係ということの裏付けでもあるのですが、その反面で上下関係には一際厳しい…というイメージを持つ方も多いです。

そういったイメージも、あながち間違いではありません。警察や自衛隊のような縦社会が、建設業においても同様に構築されています。

元職人Y
元職人Y
筆者は職人を始めたばかりの頃、兄貴分に「俺が白って言ったらカラスも白なんだからな」と教えこまれました…笑
基本的に親方や兄貴の言うことは絶対なので、上下関係が厳しいというイメージは正しいです。

怒鳴ったり手を上げたりする

現場仕事=肉体労働だからか、建設業の人間に対し「すぐ怒鳴る」「口より先に手が出る」というイメージを持っている人もいます。

確かにそういった人も一般企業と比べると多いですが、全員が全員粗暴な人間というわけではありません。

むしろ本当に仕事が上手な人は、言動や所作で示す力に秀でており、常に落ち着いて仕事をしています。

ただ仲間内で熱くなりやすいというのは事実ですので、このイメージも大きく間違っているわけではありません。

休みが少ない割に儲からない

職人といえば日当×出勤日数で、月給額が決まる職業です。一般企業と違い有給休暇も無ければ、安定したボーナスなどもありません。

休みも基本的に日曜だけなので、建設業の職人=忙しい割に儲からないというイメージを持たれていることがあります。

実際にそのとおりやった分だけしか貰えない仕事なのですが、裏を返せば「やった分だけ稼げる仕事」でもあります。

現場で黒字を出せば班員は配当金が貰えます。配当金とは一般企業でいうところの「金額の大きいインセンティブ」であるため、迅速かつ丁寧な仕事を身につければ毎現場で大きく稼ぐことができます。

休日も自分が請負でやっていれば自由に設定できるため、「好きな時に休める環境でそこそこ稼ぎたい」という人にとっては、実のところ最適な仕事かもしれません。

職人には悪いイメージしか無いの?

職人には悪いイメージしか無いの?

ここまで職人に対するイメージを紹介しましたが、ほぼ全てが悪いものでした。

ですが職人に良いイメージを持っている方も多く、実際にGoogleの検索窓に「職人」と打つと、候補として「かっこいい」「イケメン 多い」といったワードが出てきます。

職人に対する悪いイメージは確かに多いものの、そのように好印象を抱いている人も一定数存在するということです。

今後悪いイメージが払拭されて、良いイメージが浸透していくことを願っています。

職人のイメージを改善するために必要なこと

職人のイメージを改善するためには、以下3つのマインドが重要です。

  • 昔を見過ぎず時代に合わせる
  • 自信を持ちつつも謙虚でいる
  • 建設業の勢いを外部に強要しない

筆者が職人だった頃、どうしたら職人のイメージが良くなるかを考え抜いた末の結論が上記の3つです。

それぞれについて詳しく説明します。

昔を見過ぎず時代に合わせる

まず職人は、昔からの風潮や伝統を重んじる傾向があります。確かに「古き良き」「懐古」といえば聞こえは良いですが、イメージアップのためには時代に取り残されないことが重要です。

たとえば変化が激しいWeb業界では年々新しいものが生み出されるため、それに対応できない企業は目に見えて失速していき、「あの会社は古いことしかやっていない」と指摘されます。

とくに建設業は、AIやロボットの台頭でただでさえ今後が危ぶまれる業種です。職人の衰退を防ぐためには従来の方法だけでなく、最新の道具や技法を積極的に取り入れ使いこなし、良い意味での属人化を図ることが重要だといえます。

少し話がそれましたが、職人の古き良き伝統の中には「仕事は見て盗め」「しごいて覚えさせる」といったものがあります。そういったある種非効率ともいえる悪しき伝統を重んじることによって、建設業のイメージが良くないまま停滞しているのです。

よって「昔ながら」はそこそこに、時代に合わせた変化を受け入れることが、職人のイメージ改善につながるでしょう。

自信を持ちつつも謙虚でいる

  • 良い企業で働く人に対し劣等感がある
  • 建物を造る仕事に対し過剰な自信がある

上記2つは多くの職人が持っている意識です。

職人のイメージを下げてしまうような行動や言動は、この2つの意識によって誘発されています。

どちらも職人以外の存在に向けて、傲慢な態度をとってしまう原因になりやすいです。また無意味な壁を作ってしまうため、閉鎖的にもなります。

そうして周囲の人へ知らず知らずのうちに、「取っ付きづらい」「横柄な感じ」といったイメージを与えてしまうのです。

もちろん、建設業は無くてはならない偉大な仕事です。ただ誇りを持ちつつも慢心はせず、謙虚な姿勢でいることが職人のイメージ改善のためには重要です。

建設業の勢いを外部に強要しない

「大きな声で話す」「細かいことにこだわらない」といった、建設業の職人がもつ勢いを外部にも強要してしまうことも、職人のイメージを悪くする要因です。

誰しも「なんでできないの?」と、個性やこだわりを否定されるようなことを言われると不満を抱きます。職人からしたら当たり前のことでも、建設業以外の人からしたら理解できないということも多いです。

上述したように閉鎖的である職人は、そういった部分に気付くことなく、悪い挙動をとってしまうことがあります。

私生活のなかで余計なことをしないように、普段からオンオフのスイッチを切り替えることが大切です。

建設業のノリや勢いを、他者に対して強要しないように注意しましょう。

職人のイメージアップを図って建設業界を盛り上げよう

職人のイメージアップを図って建設業界を盛り上げよう

以上で職人に対するイメージの解説を終わります。

一般の方が職人に対して持っている悪いイメージの多くは、「職人が」というよりも「職人になる人の多くが」というものです。

職人という門戸の広い仕事ゆえにそういった人が多数いるだけで、結局は職業など関係なく「その人がそういう人だった」というところが大きいでしょう。

よって結局は各々の人間性に問題がある…ということなのですが、先述したように職人という仕事が問題児の集まりやすい仕事だということは確かです。

今後職人のイメージを改善していくことで、そういった問題児も集まりにくくなる、もしくは職人になったことをきっかけに改善されていくようになるかもしれません。

元職人として建設現場の職人が、もっと良いイメージを持たれて社会的地位を得ていくことを心より願います。

元職人Y
元職人Y
本記事で紹介した以外にもこんなイメージがありますという方、コメント待ってます!
この記事を書いた人
元職人Y

神奈川県横浜市生まれの20代後半の男
10年ほど型枠大工として活動して親方業を経験
玉掛けやクレーン操縦など、現場職に必要不可欠な資格を多数保有
現在はWeb系の仕事へ転身し、建設業についてのリアルな情報を発信して認知度向上とイメージ改善に努める

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