鬼滅の刃をつまらないと感じた6つの理由を他漫画と比較しながら解説

鬼滅の刃をつまらないと感じた6つの理由を他漫画と比較しながら解説 雑記
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鬼滅の刃を読んでみても、世間で騒がれているほどハマらなかったという皆さん。

筆者もその口で、率直な感想としてはつまらないとまで感じてしまいました。

筆者は大きな本棚ぎっしりに紙のマンガを集め、漫画アプリの課金額も月3万を超えており、標準的な人よりかは多くの漫画を読んでいると自負しています。

本記事で鬼滅の刃をつまらないと感じた6つの原因を、他漫画と比較しつつ解説します。

キャラの葛藤・苦悩があっさりとし過ぎて不自然

鬼滅の刃をつまらないと感じる1番の原因は、キャラ設定が中途半端な点にあります。

たとえばスラムダンクの三井寿は、中学の栄光と高校での挫折と転落、そして復帰したあとの葛藤が事細かに描写されていたからこそ、シュートが入るたびに読者も胸が熱くなったのです。

過去の経験や当時の心理描写が分かりやすく描かれていたからこそ、読者はミッチーを応援できました。

キャラのバックボーンがハッキリしていないと、どれだけ感動的な展開でも感情移入ができず、置いてけぼりを食らったように感じてしまいます。

鬼滅の刃をつまらないと思うのは、この部分が原因なのです。

たとえば単行本15巻の冨岡義勇の回想ですが、錆兎と知り合いであることが発覚し、選別に予期せず受かったこと、そして炭治郎が錆兎の想いを投げかけ義勇が吹っ切れるまで、なんと15ページほどで全て済みます。

話を跨いでいるため2週分かかってはいますが、それにしても早いですよね。単行本ではとくにその早さを実感するでしょう。

ワンピースであれば過去編だけで単行本1冊を消費することもあるので、比較すると異常な速さだということが分かります。

しかも義勇なんて1話目から出ている主要キャラで、BLEACHでいう朽木ルキアのような存在です。

こういったペラペラな回想シーンは鬼滅の刃で多々あるのですが、ここはとくに置いてけぼりを食らった場面として記憶に残っています。

キャラの葛藤・苦悩があっさりし過ぎていて没入感が無いという点が、鬼滅の刃をつまらないと感じる原因のひとつです。

キャラの弊害として言葉も軽くなる

キャラに共感をできない、感情移入できないことによる弊害として、本来名言として語り継がれたであろうセリフにも重みがなくなります。

スラムダンクの「バスケがしたいです」というセリフが名言たりえたのは、三井寿という人間の葛藤や苦悩を読者が理解していたからです。

キャラ設定は行動だけでなく、言動にも影響を与えます。

キャラ設定が微妙だとどんなに深い言葉を喋らせても、名言として認知されないのです。

個性が薄く何が起こっても絶望感がない

上述したキャラ設定の薄さは、そのままストーリー展開にも関係してきます。

鬼滅の刃のキャラは個性が薄いせいで、どんな状況であっても絶望感に乏しいのです。

たとえばNARUTOで自来也ネジが死んだときの虚無感・絶望感は、筆舌にしがたいものでした。

それは自来也やネジという存在が、ナルトにとって重要な存在であると読者である皆さんが理解しており、さらにナルト自体にも感情移入をしていたからです。

ですが鬼滅の刃の場合、たとえば炎柱である煉獄杏寿郎が上弦の参に敗れた時にそれほど大きな絶望感があったかというとそうでもありません

あの部分は人間性描写や師弟関係にも似た絡みがあったため、他のシーンよりかは多少思うものはありましたが、キャラ設定さえ濃ければ本来もっと注目されてもおかしくないシーンでした。

順風満帆なだけのストーリーは面白みがなく、悲壮感溢れる展開もスパイスとして必要です。

ストーリーにおける、そのスパイスの味が弱いというのも、鬼滅の刃をつまらないと感じる原因のひとつでしょう。

ラスボス「鬼舞辻無惨」の魅力の無さ

バトル系漫画には主人公だけでなく倒すべき敵が必要です。

鬼滅の刃でいうと、鬼という存在の元凶である鬼舞辻無惨が倒すべき敵であり、物語を終わらせるラスボスだったのですが、この鬼舞辻無惨には圧倒的に魅力が足りませんでした。

野望や思考がそもそも保守的

そもそも鬼舞辻無惨の野望は「不死になる」という、保守的でスリルに欠けたものでした。

たとえばこれが「全人類を鬼に変える」だとか、「不死身になって人間を隷属化する」とかであれば、スケールが大きくなり無惨討伐に危機感も生まれます。

ところが無惨の目的は「死なないこと」のみです。その過程で実験のように人間を襲ったり、鬼に変えたりしているものの、まだまだ絶対数は鬼より人間の方が多く、至急討伐をしなければならないほどの存在だとは思えません。

るろうに剣心の志々雄真実であれば、明治政府を転覆させ平和な世を幕末の動乱に戻すという、国家規模の危険な目的を持っています。

さらに志々雄真実は、あくまでシリーズボス的な立ち位置です。そう考えるとストーリー全体のラスボスである無惨の野望のチープさが判断できます。

コンセプトがブレまくっている

また保守的な願いをもつラスボスならば、いっそのこと哀しみを背負ったキャラにしてしまった方がよかったのかもしれません。

哀しみを背負ったキャラといえば、NARUTOのイタチが挙げられますね。家族や里を愛していたために、抜け忍として追われることを決意してまで自分の選択を貫いた最高のお兄さんです。

イタチのように、行動全てが何かを守るためだったという設定であれば、ラスボスとして魅力があったことでしょう。もちろん無惨の場合は守る=自分の命なので、その命が実は誰かに救ってもらったものだったとか、長生きして研究して別で生き返らせたい人がいたとかです。

そうでない無惨は、自分本意の願いを持ちつつ自ら過激なことはしない、強がりキャラだったといえます。

似たようなタイプとしては、うしおととらの白面の者が挙げられます。

ただ白面の者と無惨の違いは、起こす行動と人間相手に抱いていた感情です。

白面の者は強大な力を持って残虐な行いをしつつも、心の底では人間をはじめとする陽の存在に憧れを抱いていました。

そのギャップにより最後の9本目の尾が際立ち、絶対的ながら繊細なラスボスとして綺麗に幕を引いたのです。

対して無惨は保守派なわりに、性根でしっかり人間を見下す傲慢さがあるなど、コンセプトがブレまくっているのです。

「傲慢なわりにチープ」という、ある種のかませ犬的な要素を持っていたことによって、無惨のラスボスとしての品格は下がったといえます。

最初から底が見えていた

そもそもストーリー無惨は序盤に早く出過ぎました。また、初登場時の印象も最悪だったといえます。

まず無惨が初登場したのは13話目で、単行本でいうと2巻、ストーリーでいうと炭治郎が鬼殺隊に入って一回目の仕事が終わってすぐのことです。

ストーリーボスならまだしも、無惨は正真正銘のラスボス。唐突に出てきた時は、うえきの法則のロベルトのように途中でラスボスが交代するケースを疑いました。

もちろん最後までラスボスは無惨で、ある意味裏切られたのですが・・・。

しかもそんな初登場時に無惨が行った行動は、「混乱に乗じての逃亡」です。

まだ弱い炭治郎相手に逃げ、さらにわざわざ逃げた後に炭治郎を部下に殺させに行くという遠回りな行動は、ある意味で衝撃的でした。

この初登場時の行動のせいで、途中途中の登場シーンでもどこか小物っぽさを感じるようになったのでしょう。

初登場時をもう少しどうにかしていたら、無惨の格はもっと高まっていたのではないかと思います。

全てのキャラの格を下げた大戦犯「継国縁壱」

鬼滅の刃では無惨だけでなく、ほとんどのキャラの格が下げられており、それもつまらないと感じる理由のひとつでしょう。

その原因となったのは見出しタイトルにもあるとおり、始まりの呼吸「日の呼吸」の使い手である継国縁壱です。

  • 剣を習ってすぐに門下生を気絶させた天才
  • 生涯一度もかすり傷すら負わなかった
  • 痣があるのに80歳まで生きた
  • 無惨が手も足も出ず爆発してでも逃げた
  • 赫刀や透き通る世界などオプション完備

そもそも上記のようなオーバースペックによって、他のキャラがどうしても「劣化版」に成り下がってしまいます。

また、継国縁壱戦犯説を語るうえで重要なのが無惨・元柱の煉獄槇寿郎・炭治郎・黒死牟の4名です。

まず無惨ですが、継国縁壱には強い恐怖を抱いています。

柱を殺せるほど強い上弦の鬼を従える存在が恐れているという構図が、まず現存するキャラ全ての格を下げました。

また煉獄杏寿郎の父であり元炎柱の煉獄槇寿郎は、始まりの呼吸である日の呼吸に強いコンプレックスを抱いています。

そして初登場から水や風、自身が扱う火の呼吸を「日の呼吸の猿真似をし劣化した呼吸」と自虐しました。

この2人の熱弁によって、まず「継国縁壱以外」と「日の呼吸以外」の格が下げられたのです。

そして炭治郎ですが、継国縁壱と同じく日の呼吸を使えます。

なのにも関わらず、炭治郎自身も継国縁壱という存在には大きな壁を感じており、日の呼吸を使うのもやっとの思いでした。

これによって、「継国縁壱以外」の格がまたさらに下げられます。

最後に黒死牟です。柱3人+1人でやっとこさ倒せたこの鬼が、継国縁壱について以下のように語ります。

  • この世の理の外側にいる
  • 神々の寵愛を一身に受けて生きている

この世の外側にいるなんて、もはやラスボスに言うべきの評価です。

このように無惨や煉獄槇寿郎だけでなく、炭治郎や黒死牟もさまざまな場面で強烈に評価したため、継国縁壱は手の届かない存在になってしまったのです。

似たような存在としてはるろうに剣心の比古清十郎が挙げられますが、比古清十郎と違い継国縁壱はすでに亡くなっているため、いわば勝ち逃げをしたキャラです。

しかも比古清十郎の場合は剣心への奥義伝承のために一度死にかけており、弱い部分も見れていました。

継国縁壱を完璧超人にしすぎたせいで、他のキャラが物足りなくなったのです。

鬼VS鬼殺隊の綺麗すぎる構図で刺激が足りない

また鬼滅の刃は敵味方の構図が綺麗すぎるため、そこがつまらないとも感じました。

たとえばワンピースでは海賊・海軍だけでなく、革命軍という第3勢力があります。

また青キジやレイリーなど、所属が曖昧で行動の読めない層もいるため、ストーリーに臨場感が生まれるのです。

ところが鬼滅の刃の場合、鬼vs鬼殺隊で最後まで行くため、シンプルすぎて刺激が足りません。

せめて黒死牟や獪岳だけでなく、うしおととらの秋葉流のように、人間のまま鬼に与するような裏切り者がいれば、もっとゾクゾクしたのではないでしょうか。

ご都合主義で内容の薄い展開

鬼滅の刃では以下のような、「とりあえずこういうもの」というご都合主義の事象が数多くあります。

  • 宇髄天元の太刀が爆発する仕組み
  • 禰豆子が日光を克服できた理由
  • 不死川玄弥のような体質

理由のないご都合主義が連立すると、ストーリーの内容が薄まります。

それも鬼滅の刃をつまらなく感じさせる要因のひとつでしょう。

たとえばライティングの方法の一種に、PREP法という手法があります。

結論・理由・実例・再度結論の順番で解説することで、文章に説得力を出す手法なのですが、これは漫画のストーリー展開でも有用です。

鬼滅の刃の場合、理由を説明の部分がポッカリ抜けているため、ストーリーに深みが無くなっているのです。

もちろん、深く深くまで解説する必要はありません。

実際にワンピースでも「ルフィの腕が伸びる理由=悪魔の実を食べたから」という点は説明されていますが、「悪魔の実とは実際なんなのか」「なぜ身体に変化を与えるのか」までは解説されていないからです。

ワンピースの場合は「悪魔の実とはそういうもの」というご都合主義を間接的に使うことで、違和感を無くしています。

ストーリーにはご都合主義も必要ですが、鬼滅の刃の場合それをそのまま表層に組み込んでいることで、内容が薄まっているのです。

だからこそ伏線くらいは回収してほしかった

また鬼滅の刃は、伏線が回収されていない漫画でもあります。その最たる例が青い彼岸花でしょう。

無惨が探していたもののひとつでもあり、鬼の太陽克服に必要なものだと言われていました。

ラスボスである無惨はその青い彼岸花、もしくは太陽を克服した鬼(禰豆子)を追い求めていたため、ストーリーの根幹に関わる重要なものであったことは間違いありません。

なのにも関わらず、青い彼岸花については最終話にて、嘴平青葉(嘴平伊之助の子孫)が研究していたという程度しか触れられませんでした。コマ数でいうと3コマです。

もしディーグレイマンのハートが最終話まで出てこず、かつ3コマで「ハートのイノセンスは〇〇だったんだってさ」で終わったらと考えるとゾッとします。

一応、炭治郎の走馬灯にも彼岸花があったことで、さまざまな考察が楽しめているものの、所詮考察は考察です。

ご都合主義でひとつひとつの事象説明を簡略化したからこそ、伏線くらいは回収しきってほしかったと思います。

【良い点】鬼滅の刃が優れているのはスピード感とシンプルさゆえの可読性

「キャラのバックボーンが薄い」「ご都合主義が多い」など上述した理由から、鬼滅の刃のストーリーには過剰なスピード感があるのですが、「過剰にサクサク進む」という点は鬼滅の刃の優れている点でもあります。

  • 長々しく複雑な世界設定
  • 各キャラの濃いバックボーン
  • 人間同士の駆け引きや心理戦

上記はストーリーに奥行きをだして面白くしますが、反面加減を間違えるとグダグダにさせる部分でもあります。

そういった点が薄い鬼滅の刃は可読性に優れているため、最終話まで一定のペースでサクサク読み進められるのです。

ただそれ故に、クライマックスでの「無惨をもう少しで倒せる」「いやまだまだ」の繰り返しによるグダグダが際立ったので、そこが残念でもありました。

【結論】面白いかつまらないかは自分の意思で決めるべき

鬼滅の刃が面白いかつまらないかは自分の意思で決めるべき

鬼滅の刃がつまらないと感じた理由を解説しましたが、他人の批評だけ見て読むのをやめたり、それだけでつまらないと決めつけたりしてはいけません。

当たり前ですが感性は人によって違います。

逆につまらないと知った後に読めば、「あれ?思ってたより面白いじゃん」と感じるかもしれません。

実際に、筆者が記事にまとめるほどつまらないと感じたのは、読む前から「大人気作品フィルター」がかかっていたせいでもあるでしょう。

興味がある方は、周囲の声に惑わされず一度読んでみることをおすすめします。

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