ナンプレ(数独)は、ちょっとした時間にできる暇つぶしとして人気の数学ゲームです。
なかには暇つぶしの域を超えて、どっぷりハマってしまう人もいるでしょう。
筆者もハマっていた時期は、毎日最低でも2時間以上はスマホとにらめっこしていました。
そして当然ですが、やるからにはサクッと攻略できたほうが気持ちいいです。
本記事では、特別頭が良いわけでもない筆者が編み出した、「バカでもできるナンプレ攻略法」を画像付きでご紹介します。
目次
【大前提】ナンプレの規則性を再確認
ご存知の方も多いと思いますが念の為、ナンプレのルールを再確認しておきましょう。大まかなルールは以下の3つです。
- タテ・ヨコの列に同じ数字が入らない
- 3×3マスのボックスにも同じ数字が入らない
- タテ・ヨコ・3×3マスに1〜9バラバラの数字が入る
以上がナンプレにおける不変の規則性であり、ナンプレはこの法則を逆算することで、各所に数字を入れ込み攻略を進めていきます。
では早速、ナンプレ攻略のコツを見ていきましょう。
ナンプレ攻略テクニック【初心者編】
- 初期配置が多い数字から潰す
- 数字ごとタテ・ヨコを確認して当てはめていく
- 数字を仮置きして絞っていく
上記が初級〜中級程度の低い難易度で実践できる、初歩的なテクニックです。
以下よりそれぞれ詳しく解説します。
初期配置が多い数字から潰す
ナンプレのセオリーとして、まずは初期配置数が多い数字から潰していきましょう。
理由は単純に、序盤からサクサクと埋められる可能性が極めて高いからです。こちらの画像をご覧ください。
3の数字はヒントが少ないですが、7や8の数字はある程度入る場所が限定されていて進められますね。
実際に埋めていくと以下のようになります。
7の数字が完結しました。この状態になることでもう7を考える必要が無くなり、場所が狭まった分ほかの数字も入れやすくなります。
まずはパッと見て、初期配置が多い数から攻めていくクセをつけましょう。
数字ごとタテ・ヨコを確認して当てはめていく
初期配置が多い数字から順々に、各数字を全てチェックしていきます。
初級~中級の難易度であれば、1~9~1~9と往復して確認していけば十分クリアできるでしょう。
先ほどまで確定していなかったマスも、別のマスを埋めた後であれば確定することがあるので、「詰まったら次の数字、また詰まったら次の数字…」とサクサク進めていきましょう。
数字を仮置きして絞っていく
初級~中級の難易度であれば、初期配置の数字から順番にチェックしていくだけでクリアできます。
ある程度数字を減らせても悩んでしまった場合、仮置きをして一旦場を整理してみましょう。
特定の数字が入るマスに、メモをして仮定すること
こうしてみると、ひとつの数字しか入らない箇所があることが一目瞭然です。
確定しているマスを当てはめていけば、消去法的に最後までクリアできそうですね。
ここまでを覚えておけば、基本的なナンプレは難なくクリアできるでしょう。
ナンプレ攻略テクニック【上級者編】
上級〜超上級の難易度では、以下5つのテクニックが必要不可欠です。
- 残存偏差法
- 仮置き+行の固定
- 「どちらにしても」理論
- 1/2で数字をロック
- 浜田ロジック
それぞれについて、詳しく解説していきます。
しっかりとマスターして、ぜひ最高難易度のナンプレを攻略してみてください。
残存偏差法
残存偏差法とは、特定のマスに対してタテ・ヨコ・ボックスの数字から入る数字を逆算するテクニックです。難易度の高いナンプレをこなすうえで、間違いなく必要になります。
上画像の赤丸部分をご覧ください。このマスでは以下の条件が整っています。
- ヨコ軸上に4・5・6・7
- タテ軸上1・3・9
- 同じボックス内に8
1~9の数字のなかで登場していないのは「2」のみなので、赤丸のマスに入る数字は2以外にありえないということになります。
初心者向けのコツとして数字→マスを見ていたのを、マス→数字で見るテクニックです。
仮置き+行の固定
上記画像では、右上のボックスにおいて1が入る場所を2か所に絞っています。
必然的に右上ボックスにおける最右軸のどちらかとなるため、右下のボックスにおいて青矢印軸に1が入らないことが確定となるのです。
もちろん、下向き赤矢印の列にも1は入りません。となると右下ボックスにおいて、二つある赤丸部分のどちらかに1が入ると絞れます。
画像ではどちらも空いていますが、もし片方が埋まっていた場合は1が確定するでしょう。
このように仮置きを行うことで行を固定し、別ボックスにある同じ数字の場所を確定するテクニックも、高難易度のナンプレでは欠かせません。
行の固定ができる状況は多くあり、なかには以下のようなケースもあるので覚えておきましょう。
※赤丸=6が確定、青丸=どちらかに6
「どちらにしても」理論
ゲーム中盤、上画像のような状況になったとしましょう。
まず5の入らない場所が、赤字・赤矢印で記載しているとおり決まっています。それによって右下のボックスでは、青字でメモしているどちらかに5が入ることが分かります。
ここで注目すべきは、どちらにしても青矢印の列には5が入らなくなるという点です。
上画像ではこれによって間接的に、赤丸部分が5であることが確定しました。
このように2~3つの候補があったとしても、それら全てが同列だった場合に列だけ絞り込んで別ブロックで活かすテクニックをどちらにしても理論(いずれにしても理論)といいます。
前述した仮置き+行の固定とセットで活用するテクニックなので、こちらもおさえておきましょう。
1/2で数字をロック
数字をメモしていったけど、絞り切れなくて詰まってしまった…。そんな時に使えるのが1/2で数字をロックする方法です。
上画像を見てみると、下段中央のボックスに青字でメモしている部分のどちらかに「2」が入ることが分かります。
ではここで一旦、4と7に着目してみましょう。
下段中央のボックスにおいて、4と7が入る場所は青字のメモ部分しかありません。
裏を返せば、4か7以外の数字は入らないということです。
これによって、2が入るべき場所が自動的に確定します。1/2で数字をロックできるマスがあったら、そのマスがあるボックス内の別マスの数字を確定させるチャンスですので、別の数字をチェックしたり残存偏差法を試してみたりしてください。
浜田ロジック
浜田ロジックとは、世界文化社のパズル作家である浜田剛さんが考案した解き方です。
高難易度のナンプレでは、初期配置の数字の比率がかなり偏っているケースが多々あります。
そういった場合、終盤の予想だにしなかったタイミングで行き詰まってしまうのですが、浜田ロジックを用いることでそれを突破できるのです。
以下の画像をご覧ください。
1と5の数字が少なく、パッと見てこれ以上進みそうもありませんね。こういった場合に役立つのが浜田ロジックです。
1と5が入るマスにメモをしてみましょう。
ココで着目すべきは1か5のどちらかが入る赤丸部分と、どちらかに5が入る青丸部分です。
では一旦、赤丸部分に1と5を交互に入れた場合の2パターンを見てみましょう。
【パターンA】
【パターンB】
パターンAの場合、上段2列目の規則性が破綻してしまいます。よってパターンBが正解だと分かりますね。
またここが確定したことによって、その他のマスもだいぶ限定できました。このままゴールまで簡単に進めるでしょう。
このように浜田ロジックは、どうしようもない局面を打開する+ゴールまでの流れを引き出す強力なテクニックなのです。
ただ実際、多くのナンプレは残存偏差法や「どちらにしても」理論のみ押さえておけばクリアできます。
浜田ロジックは10回やって1回使うか使わないかのテクニックですが、それでも必要になる盤面は確かにあるので、覚えておくに越したことはありません。
超難問もこれで余裕!最速の攻略手順を大紹介
- 初期配置が多い数字から潰していく
- 2択(2マス)に絞れる数字のみメモしていく
- 詰まったら残存偏差法で全てのマスをチェック
- 終盤に数字が偏っていたら浜田ロジック
上記がここまで紹介したコツを活かすための、最適化された攻略手順です。
それぞれ詳しく解説します。
【手順1】初期配置が多い数字から潰していく
では、上画像のナンプレを進めていきましょう。
まずセオリーとして、初期配置の多い数から潰していくことはどんなナンプレにおいても変わりません。
ちなみに上数字の個数は、以下表のようになっています。
数字 | 個数 | 数字 | 個数 |
---|---|---|---|
1 | 2個 | 6 | 2個 |
2 | 4個 | 7 | 3個 |
3 | 2個 | 8 | 3個 |
4 | 3個 | 9 | 2個 |
5 | 3個 | – |
ここでは分かりやすく解説するために個数を詳細に記載しましたが、毎回わざわざ数える必要はありません。パッと見て多い数字から、手を付けていきましょう。
2が最も初期配置数が多く、次いで4・5・7・8の数字が多いので、その順番でチェックをしていきます。
また新しい数字が入った際、チェック済みの数字を見直すと入れられるようになるかもしれません。
数字が入らなくなるまで、全ての数字を反復して確認しましょう。
【手順2】2択(2マス)に絞れる数字のみメモしていく
基本的なルールに沿ってチェックしていくと、上記画像まで確定します。
ここでさらにマスを確定させるために、2マス以下に絞れる数字のみをメモしていきましょう。
2マス以下の数字のみに絞った理由としては、ここで候補となるマス全てにメモをしたところで時間がかかりすぎることと、その割にリターンが少ないことが挙げられます。
紹介した1/2でロックや行を固定のテクニックを活用するには2マスまでの数字で十分なので、時間短縮のためにも無駄を省いて進めましょう。
メモの結果としては上画像のようになります。
ここで着目すべき点がいくつかありますので、パッと見て気付けるようにしましょう。
着目すべきポイントや内容、使っているテクニックを以下の画像と表にまとめます。
青の8、青の四角 →仮置き+行の固定 →1/2で数字をロック |
下段ボックス青の8がある列から逆算して、上段中央ボックス・中段中央ボックスで8が入るのは青の四角がある部分になる |
赤の6、赤の丸 →仮置き+行の固定 →1/2で数字をロック |
赤の6から逆算して、上段中央ボックス・中段中央ボックスで6が入るのは赤の丸がある部分になる |
緑の丸 →各列に1~9の数字が入る |
中段右ボックスでは緑丸部分に7が入るため、法則性に則り中段左ボックス・中段中央ボックスの緑丸部分どちらかに7が入る |
黄色の丸 →1/2で数字をロック |
下段ボックスの黄色丸部分では1/2で数字をロックするテクニックが使えるため、7の場所が確定する |
これらを整理すると、以下のような盤面になります。
新しく数字が入ったことで、赤の数字や各列の法則性によって赤丸部分が全て埋められます。
ここまで進めばまた、基本的な法則に立ち返って各マス・数字をチェックしてみましょう。
とくに難しいテクニックを使わずに、以下の状態までは到達できます。
【手順3】詰まったら残存偏差法で全てのマスをチェック
メモを取り直し、行の固定など各テクニックもチェックしたうえで進まないと感じたら、残存偏差法を実践してみましょう。
1マスずつ怪しいところをチェックしてみると、まず以下のマスで残存偏差法が使えます。
赤い数字から、赤丸部分が3であることが分かりますね。
このように各マスをチェックして残存偏差法を試し、少しでも数字が増えたらまた基本的な項目を確認していくことで進めましょう。
ナンプレ攻略では数字が増えるごとに、今まで試した手段を再度確認することが大切です。
【手順4】終盤に数字が偏っていたら浜田ロジック
ゲーム終盤に数字が明らかに偏っていて、これ以上は進めようが無いと感じたら、浜田ロジックを試してみましょう。
ただ方法を解説した際に述べたとおり、多くのナンプレは浜田ロジックを使わずにクリアできて、今回の例題でも浜田ロジックは使わずにクリアできます。
行き詰った際に、登場回数が4個未満の数字が2種類以上あれば浜田ロジックができないか試してみましょう。
行き詰まり時はここをチェック!
どんな難易度でも、序盤で行き詰まることはあり得ません。
もしゲーム開始から数字を4〜5個入れてすぐ行き詰まった場合は、なにか初歩的な部分を見落としているだけですので、一つひとつの数字を再確認してみてください。
序盤からハイレベルなテクニックを要することは、まずありませんので…。
ここではゲームの中盤・終盤にて、どうしても行き詰まった時にチェックすべき項目を紹介します。
具体的には以下の3つです。
- 確定しているマスは無いか盤面をチェック
- 残っている数字を再度チェック
- メモ+残存偏差法で1マスずつチェック
確定しているマスは無いか盤面をチェック
残存偏差法や浜田ロジックなど、ハイレベルなテクニックを習得している方が陥りやすいのが「普通の見落とし」です。
ナンプレのセオリーを失念していて、確定したマスがあるにもかかわらず、そこを埋めずに複雑に考えてしまって時間を取られるのです。
たとえば、以下のような画像をご覧ください。
「タテ・ヨコに1~9バラバラの数字が入る」という大原則を覚えていれば、赤丸部分に5が確定していることがすぐに分かるのですが、高難易度ゆえに難しく考えすぎて気付かないことがあるのです。
とくにゲームの中盤〜終盤は、序盤に比べてルートがかなり狭まっています。
Aの行動を取ったらBができる、Bの行動を取ったらCができるといった一本道の進め方しかできないことも多いです。そのため1つ見落としをしていると、ずっと先に進まないなんてこともしばしばあります。
詰まった時はまず列やボックスを確認して、確定したマスが無いかを探しましょう。
残っている数字を再度チェック
明らかにルートが残されていない場合は、1/2でロックできたり「どちらにしても」理論が使えたりする数字に気づいていない可能性が高いです。
メモを取りながら、残された全ての数字を再度チェックしていきましょう。
とくに出現回数が多い数字と、出現回数が少ない本数数字は入念に再確認してください。
メモor残存偏差法で1マスずつチェック
ここまでチェックしても進展がない場合は、素直に一つひとつの数字をメモしながらチェックするか、全てのマスで残存偏差法を試していきましょう。
とくにメモは攻略手順で紹介したときと異なり、2つ以内に絞れるところだけでなく全てのマス・数字で取って大丈夫です。
ぎっしり数字をメモして初めて見えてくるラインもあります。
解けないナンプレは絶対に無いので、ここまで詰まった場合は地道に解読していきましょう。
ナンプレの解き方やコツをマスターして数独を楽しもう
・初期配置が多い数字から潰す
・数字ごとタテ・ヨコを確認して当てはめていく
・数字を仮置きして絞っていく
・残存偏差法
・仮置き+行の固定
・「どちらにしても」理論
・1/2で数字をロック
・浜田ロジック
1. 初期配置が多い数字から潰していく
2. 二択(2マス)に絞れる数字のみメモしていく
3. 詰まったら残存偏差法で全てのマスをチェック
4. 終盤に数字が偏っていたら浜田ロジック
以上がナンプレを簡単に攻略するために、筆者が編み出した解き方のコツでした。
ナンプレは慣れれば超難問レベルでも10分以内に解けるので、職人の一服休憩でもこなせるちょうど良いゲームです。
また通常のナンプレよりも、さらに難易度の高いサムライ数独なんてのもあります。ナンプレを極めて退屈している方、また単純に興味がある方は、ぜひチャレンジしてみてください。
本記事内の画像の作成に使用したサイト:数独(ナンプレ)作って公開