桃太郎って結局どこの話?発祥の地とされる地域5つを解説

桃太郎って結局どこの話?発祥の地とされる地域5つを解説
桃太郎って結局どこの話?発祥の地とされる地域5つを解説

日本国内で育って桃太郎の話を知らないという人は、おそらくいないと思います。

そう言ってしまうほどに有名な昔話である桃太郎について、発祥の地はどこであるかご存知でしょうか。

本稿では桃太郎発祥の地とされる5つの都道府県について、理由と共に解説をします。

元職人Y
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ファンタジーでなく“昔”話というからには、モデルとなった地域があります。サクサクまとめていきますので、小話のネタ程度にみていってください

桃太郎発祥の地とされる5つの都道府県

桃太郎発祥の地とされるのは、以下5つの都道府県です。

  • 岡山県
  • 山梨県
  • 愛知県
  • 香川県
  • 奈良県

発祥の地としてもっとも有名なのは、駅の前に大きな桃太郎像が建っている岡山県ではないでしょうか。

ですが岡山県以外の地域においても、桃太郎発祥の地として挙げられるにふさわしい理由が存在しています。

それぞれの地域について、発祥の地を裏付ける理由を解説します。

岡山県が発祥の地だという説

岡山県が発祥の地だという説
まず、岡山県が桃太郎発祥の地と言われる理由を解説します。

発祥の地とされる要素 桃太郎との関連性
・岡山県全域+隣接県の一部が吉備(きび)の国と呼ばれていた
・吉備津(きびつ)神社と、吉備津彦(きびつひこ)神社という2つの神社がある
桃太郎が持っていたのはキビ団子
・岡山県には昔、吉備津彦(きびつひこ)という武将がいた
・吉備津彦は昔、吉備地方を支配していた温羅(おんら・うら)と呼ばれる男を討ち吉備地方を治めた
・温羅の居城は鬼ノ城と呼ばれ、そこに住む温羅自身も鬼とされていた
鬼と呼ばれる温羅を退治した吉備津彦は、桃太郎のモデルではないか
・岡山県は桃の名産地である “桃”太郎である由来ではないか

岡山県には「キビ」「鬼」「桃」といった単語に関わる伝承が多く、それらが桃太郎発祥の地であることを裏付ける要素となっています。

ただ一方で、岡山説が普及しだしたときの当時の県知事が地域活性化のために広めただけとも言われており、桃太郎発祥の地=岡山というのはプロパガンダであるという見解もあります。

山梨県が発祥の地だという説

山梨県が発祥の地だという説
続いて山梨県が桃太郎発祥の地であるという説について、理由を解説します。

発祥の地とされる要素 桃太郎との関連性
・桃太郎の絵本では富士山が描かれている 山梨県といえば富士山がよく見える[注1]
・山梨県にある大月駅付近の百蔵山は、以前まで桃倉山と表記されていた “桃”太郎という名称の由来ではないか
・百蔵山の付近には九鬼山(くきやま)がある
・「鬼の洞窟」「鬼の石杖」「鬼の立石」といったスポットがある
・「猿橋」「鳥沢」「犬目」といった名称の地名やスポットがある
鬼・サル・トリ(キジ)・イヌといえば桃太郎

岡山県と同様に、桃太郎発祥の地として信憑性が高いのが山梨県です。

地名やスポットとして桃太郎を彷彿とさせるワードが点在していることをはじめ、絵本に描かれた風景も山梨県説を裏付ける要因となっています。

[注1]山梨県|公共眺望ポイント

愛知県・香川県・奈良県が発祥の地だという説

愛知県・香川県・奈良県に関しては、岡山県・山梨県に比べて発祥の地とする要素が少し弱いです。

以下、3県をまとめて表で解説します。

地域 発祥の地とされる理由
愛知県 愛知県犬山市に桃太郎神社がある
香川県 香川県高松市には鬼無(きなし)という地名がある
奈良県 吉備津彦が育った地域だとされる

桃太郎を匂わせる要素が多少ある程度であるため、岡山県・山梨県に比べると少し信憑性に欠けていますね。

ただ、何もない地域と比べると桃太郎要素があることは間違いないため、発祥の地候補として紹介しました。

【おまけ】福沢諭吉は桃太郎を「卑劣だ」と批判した

日本の偉人として知名度が高い福沢諭吉は、子息のために書き与えた教訓集である『ひゞのをしへ』(ひびのおしえ)のなかで桃太郎を批判しているのはご存知でしょうか。

以下原文を、引用にて紹介します。

もゝたろふが、おにがしまにゆきしは、たからをとりにゆくといへり。けしからぬことならずや。たからは、おにのだいじにして、しまいおきしものにて、たからのぬしはおになり。ぬしあるたからを、わけもなく、とりにゆくとは、もゝたろふは、ぬすびとゝもいふべき、わるものなり。もしまたそのおにが、いつたいわろきものにて、よのなかのさまたげをなせしことあらば、もゝたろふのゆうきにて、これをこらしむるは、はなはだよきことなれども、たからをとりてうちにかへり、おぢいさんとおばゝさんにあげたとは、たゞよくのためのしごとにて、ひれつせんばんなり。

引用:Wikipedia|ひびのおしえ

上記をわかりやすく訳すと、以下のような内容となります。

  • 桃太郎が鬼ヶ島へ宝を取りに行ったことは「けしからぬこと」である
  • 宝の持ち主は鬼であり、それをとった桃太郎は盗人ともいうべき悪者である
  • もし鬼が世の中に害をなしていた場合、それを懲らしめるのは良いことである
  • そうでなく宝をとってお爺さんお婆さんにあげただけならば、欲のための仕事で卑劣千万である

発祥の地がどこかで意見が分かれるように、桃太郎の話自体をどう捉えるかも人によって分かれるようです。

【まとめ】岡山県と山梨県が桃太郎発祥の地として最有力候補

【まとめ】岡山県と山梨県が桃太郎発祥の地として最有力候補

まとめると、桃太郎発祥の地として最有力なのは岡山県山梨県の2県です。

ただこの2県以外にも、各地域に桃太郎伝説を匂わせる要素が点在しているため、桃太郎発祥の地論争にしばらく決着はつかないでしょう…

元職人Y
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ちなみに筆者は岡山に少し縁がありますので、岡山県に一票です。
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元職人Y
神奈川県横浜市生まれの30代前半の男 5年ほど型枠大工として活動 玉掛けやクレーン操縦など、現場職に必要不可欠な資格を多数保有 現在はWeb系の仕事へ転身し、建設業についてのリアルな情報を発信して認知度向上とイメージ改善に努める