フリーランスの強い味方である「クラウドソーシングサービス」ですが、いざ登録してみても業務にありつけないという方は多くいます。
とくに最初は実績など無いためオファーも来にくく、よほど有益な資格でも持っていない限り、自ら募集に応募してアピールを行う他ありません。
筆者は企業としてクラウドワークスにて業務発注・継続採用判断を行っており、業務を発注する側の目線で採用したくない人の特徴を熟知しています。
結論としては、採用されないという方は発注者目線に立てていないことがほとんどです。
本記事では、クラウドワークスで選ばれにくい人の特徴8つを詳しく解説します。
【1人目】当たり前のことを書いている
- 納期は厳守します!
- やる気だけは負けません!
上記は業務をするうえで当たり前のことです。
これだけ書いてアピールしたと思っているようでは、いつまで経っても採用されません。
例えると、ラーメン屋の店主が「うちのラーメンは麺とスープで出来ているよ」と自信満々に言うようなものです。
アピールとは、チャーシューや焼き海苔といったトッピングをつけること、=付加価値をつけることを指します。
採用されずに悩んでいる方は、まず自分が当たり前のことだけ書いていないかを確認してみましょう。
【2人目】ネガティブなイメージを抱かせる
また、ネガティブな印象を抱かせることを書いている人も採用されません。
具体的には、以下のような文言です。
- 子育てをしながら〜
- ただいま求職中で〜
これらの文言を見ると発注者側としては、「子供の都合で休んだりする?」「職が見つかったらお終い?」と考えます。
淡白だ軽薄だと思うかもしれませんが、クラウドワークスは受注者・発注者相互の信頼で成り立っているため、ビジネスライクな関係になるのは仕方ないことです。
ごく稀に「頑張り屋さんだな、頼もう!」という酔狂な人もいるかもしれませんが、多くの発注者は安定した人を求めています。
相手からどう思われるかをよく考えて、応募の文章は書きましょう。
【3人目】圧倒的に情報量が少ない
まずそもそもですが、発注者が一人ひとりのプロフィールまで見ていると思ったら大間違いです。
契約するかしないか以前の「契約したい人かどうか」は、メッセージだけをみて決めます。
- メッセージが一言二言しかない
- 名前が初期の自動生成されたもの
- プロフィール写真もない
よって上記のように、圧倒的に情報量が少ない人も結果として採用されにくいです。
多彩な資格やスキルを持っていても、それを応募する文章に書かなければ意味がありません。
ポートフォリオなど実績が豊富にあっても、メッセージに添付して送らないと見られないのです。
メッセージの情報量が充実していてようやく、契約するかしないかを検討されます。
もちろん、無駄に長ければよいというわけでもないので、その点は注意しましょう。
【4人目】すでに書いてあることを質問してくる
すでに募集文に書いてあることを質問されると、発注者としてはイラッときます。
業務について単価や内容など気になるのは当然ですが、質問する前に募集文に書かれていないかをチェックしましょう。
また、質問されること自体を嫌がる発注者も多くいます。
理由としては単純に、複数人から質問されると煩わしいからです。
実際に筆者は大きなプロジェクトで募集を出すことが多く、その際わざわざ募集文に「質問は受け付けません」と明示してあります。
それが書かれていて質問をするのも、募集文をよく読んでいないというマイナス評価に繋がるので、注意しましょう。
【5人目】使い回しの定型文&社名にミス
応募することに慣れてくると、自分用の定型文を作って使い回すようになります。
その定型文で誤字脱字などのミスがあると、発注者は「いい加減な人だな」という評価を下します。
そのなかでも、発注者の社名に関してミスをしたら最悪です。
たとえばエンドクライアントが関わるライティングの業務だったとして、社名を間違えるような人に任せたいと思うでしょうか。もちろん思いませんよね。
上述したように、クラウドワークスにおける発注者・受注者はビジネスライクな関係であるため、業務についてのビジネスマナーを持っていることが重要視されます。
ガチガチにする必要はありませんが、最低限のビジネスマナーを意識することで、少なくとも門前払いはされなくなるでしょう。
【6人目】言いづらいことを聞いてくる
本記事の冒頭にも書きましたが、採用されるために重要なのは発注者目線に立つことです。
発注者目線で見たとき、言いづらいことを言わせようとするような人とは仕事をしたくありません。
たとえば、以下のようなことをワーカーに言われたとします。

クラウドワーカーは手数料がかかるため外でのやり取りを期待しているか、クラウドワークス内での評価を高めたいから中でのやりとりを継続したいかの、どちらかによりこのような質問をしています。
ですが発注者側からしたら、たとえ外でやりとりをしたいと思っていても、クラウドワークスの規約上そんなことは言えません。
つまり、どちらにせよ「そんなことありませんよ」という、答えを選べない質問をされているのです。
発注者はこのような質問をされると、どれだけ魅力的な能力があっても「配慮が足りない人だ」と考えます。
相手の立場や環境を考えて、言いづらいことを聞かないようにしましょう。
【7人目】実績と経歴を混同している
採用するかしないかを判断するときに重視するのは、経歴でなく実績です。
多くの方はこの実績と経歴を混同しているため、もったいないなと感じることもあります。
- 〇〇県で育った
- 〇〇高校を卒業した
- 〇〇の企業に務めていた
上記は全て、学歴や職歴といった経歴です。
これらを書くならメッセージでなく、プロフィール文でしょう。
実績とは、以下のようなものを指します。
- 〇〇の資格を取得している
- 〇〇の業務を何本おこなった
- 〇〇の企業において××の役職にいた
製品で例えると製造元が経歴で、クリアした規格や基準が実績です。
食品を選ぶのだとしたら「あそこの工場で作られたから」ではなく、「あの基準をクリアしているから」で選びますよね。
経歴は身元の保証としてプロフィールに書き、応募のメッセージには実績を書くようにしましょう。
【8人目】自分のワークスタイルを押し付ける
結局のところ、お金を払っているのは発注者です。
とくに応募の場合は「仕事をくれ」と頼み込んでいる状態なので、できうる限りクラウドワーカーは発注者の要望に応える必要があります。
そんななかで、自分のワークスタイルを押し通そうという人もおり、そういった方も採用はされません。
発注者は「期間」「量」「予算」「クオリティ」などを予め決めています。
正直言ってよほどの好物件でないと、それらを崩してまで採用することはありません。
副業として利用する人も多いですが、間違っても「暇な時間を利用して〜」なんて書かないようにしましょう。
発注者が提示した条件をクリアしているなら、余計なことを書く必要は無いのです。
大迷惑!数打ちゃ当たる精神のクラウドワーカー
これは余談ですが、発注者側が希望する条件に沿っていないのに応募をするクラウドワーカーも多くいます。
結果として応募数が無駄に多くなることにより、本来目をつけられていたであろう人まで吟味されずに除外されてしまうのです。
これには発注者も辟易していますし、受注者側からしても発注者の目線が厳しくなるのは避けたいところでしょう。

「自分にできるものなら仕事を選ぶな」ということであると、再認識されると非常にありがたいです。
最初のうちは選り好みせず実績を積み上げよう
クラウドワークスで採用されないという方は、発注者側の目線に立てていないことがほとんどなのですが、そもそもが実績不足であることも考えられます。
そのため登録したての時は、選り好みせずにどんな仕事でも受けるようにしましょう。
受注実績は、誰しもが簡単に手に入れられる実績です。
受注実績を積み上げることで、応募でも採用されやすくなりますし、向こうからオファーが来ることも増えます。
初心者がクラウドワークスで採用されるためにできる2つのこと
とはいえ、受注実績を積み上げるためにはまず案件を受注しなければいけません。
実績を積むために仕事を受注したい、でも仕事を受注するためには実績が必要で…というジレンマがあるため、上述したような「よく読まないでとりあえず沢山応募する」という現象が起こってしまうのです。
これは発注者と受注者お互いにとっての悪循環なので、どうにか避けるようにしましょう。
では受注実績が無い状態で依頼を受けるためにはどうするべきか?おすすめなのはポートフォリオを自作することと、根拠を提示することです。
まず、多くの人は「実際に仕事で作成したもの」のみがポートフォリオになると考えています。よって初心者に「ポートフォリオはありますか」と聞くと「無いです」という返事をされますが、仕事以外の蓄積を見せることも十分有効です。
たとえば記事の場合、実際にサイトに掲載したり仕事で納品したりしていないものであろうと、何本かポートフォリオように書いておくことで、「自分はこんな記事が書けるんだぞ」という証明になります。
また初心者や未経験者は「こういうことができます」というアピールのみをしていますが、それはとてももったいないです。


この2つを見たとき、どちらに仕事を頼みたいでしょう?おそらく多くの人が、2番目の人と答えると思います。
このように「◯◯ができます」だけでなく、「□□だから◯◯ができます」という根拠を提示することが重要です。
これらを意識しておくことで、受注実績が無い状態でも採用されやすくなります。
